小5の自転車事故で9500万円賠償

いざというとき、自分の身を守ってくれるものは何か。その筆頭は「法律」だ。「プレジデント」(2017年10月16日号)の「法律特集」では、8つの「身近なトラブル」について解説した。第2回は「自動車事故の高額賠償」について――。(全8回)

■火災保険の個人賠償責任特約をチェック

2013年、小学生が加害者となった自転車事故について、裁判所が出した9500万円の支払い命令が世間を驚かせました。損害賠償責任を負うのはその母親です。

事故が起きたのは08年9月の夜。神戸の小学5年生の児童が自転車で暗い坂道を下った際、62歳の女性と正面衝突。女性は頭を強く打ち、脳挫傷の重傷。一命は取り留めましたが、意識障害、四肢拘縮の後遺障害が残りました。被害者側が裁判を起こすと、神戸地裁が自転車事故の加害者に9500万円の賠償責任命令を下しました(表参照)。

どうしてこんな金額になったのでしょうか。裁判官は、時速20~30キロで走行していた、少年の前方不注視が事故の原因と認定。法廷で加害者の母親は、子どもには普段から注意をしていたと主張しましたが、少年がヘルメットを着用していなかったことなどから「十分な指導や注意をしていたとはいえず、監督義務を果たしていなかったのは明らか」として、保護者の責任も認めたのです

賠償の内訳で注目すべきは、将来の介護費用が群を抜いて高いことです。死亡事故一般よりも高額なのは、ショックかもしれません。

子どもが起こした自転車事故は、加害者に責任能力がないとその監督義務を負う者が賠償の責任を負う、という民法714条、もしくは民法709条により責任を追及する場合があります。709条を噛み砕くと、自分の行為(故意or不注意)が他人の権利や利益を侵害すれば損害賠償しなくてはならない、となる。つまり「親の監督責任そのもの」が709条の不法行為になりうるわけです。

母親が子どもに再三注意したといっても、それが客観的事実だと証明できなければ説得力がないこともある。裁判は結局「言った」「言わない」の証拠取りですから。日頃から交通安全に対する意識を家族で共有し、普段からフェイスブックなどSNSに頻繁に事実(日付入り)を記述しておくのも1つの方法かもしれません。

近年は自転車ブームもあって自転車事故が顕著に増加しており、法律家向けに全国の判例情報を掲載する『別冊判例タイムズ38』では「歩行者と自転車との事故」という項目が追加されました。

今回の神戸地裁の判例を受けて、兵庫県では自転車にも任意保険の加入を義務付けるような条例を制定しました。自転車に関するルールは各地でまだ整備されているとは言い切れないのですが、神戸地裁の判決は社会を変えました。

実際、自動車の任意保険には入るけれど、自転車だと入らない人が多いですよね。それでも万が一、自分の子どもが自転車事故の加害者になったことを想像すれば、任意保険に入っておくというのは必要なことのような気はします。

ちなみに、みなさんが入っておられる火災保険を調べてみてください。あまり知られていないようですが、火災保険の個人賠償責任特約などを利用すれば、自転車事故による賠償は補償されることがあります。約款を読んでわからなければ、保険会社に連絡するといい1度事前に確認しておくことをお勧めします。

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青木耕一
弁護士
1975年、東京都生まれ。神奈川県立希望が丘高校卒業、2000年東京大学法学部卒業。03年弁護士登録。09年青木耕一法律事務所開設。08年より東京簡易裁判所司法委員。

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(出典 news.nicovideo.jp)

つん子1自転車は危ないです。ほぼ無保険ですし。バイクより規制するべきです。

<このニュースへのネットの反応>

こういうの見るとホントじじばばって害悪やなぁ

そんなあなたもじじばばになるんですよ

とどめ刺したほうがよかったのかねー

蛙の子は蛙

自転車保険入ってる。自転車だけでなく歩行中もカバーされて月額500円。

↑夜間の下り坂を時速20km超えで駆け下りた*が悪い。むしろ62歳だからこの金額で済んでる、40代の働き盛りが同じ目に遭ってたらどうなってたか

17日の世界一受けたい授業でコナン君と謎解き!意外と知らない自転車ルールっていう授業をやるらしい

表みたら軽く一億こえてるんだけど

自転車乗る人は任意自転車保険に入ろうねぇ

この児童は一生 この起こした事件でまともな生活できないだろうな。親からもいろいろされるだろうし。 

子どもを産むってこういう責任も生まれるからな。でも子どもにいくら口を酸っぱくして言っても言うこと聞かないことがあるし。この子も親の言う通りメットを被ってれば親が9千万払わずにすんだかもしれない。本当子育てって難しい

中途半端に轢いてしまったなら*た方がいい、とか、通報せずに逃げた方がいいって考える人間は少なからず出るだろうな。小学5年生に支払える額でないのは常識的に見て確実なので、こんな額の請求が通ってしまうのはおかしいと思う。

相手が元気な大学生なら、同じケガの程度でも3000万ってところか。62歳のばあちゃんと6000万の差が出る基準が分からん

自転車も歩行も免許制にしたら良い

>小学5年生に支払える額でないのは常識的に見て確実なので、こんな額の請求が通ってしまうのはおかしいと思うなら君が小学生に寝たきりにされたら損害賠償は請求しないんだね、小学生の支払能力を忖度してw

日頃からきちんと指導していたとかこの期に及んで抜かしてるバカ親がきちんと賠償金支払うとはとても思えない。民事だからガン無視して逃げ延びられるとか勘違いしてそう

>自転車で暗い坂道を下った際 >時速20~30キロで走行していた  小学五年生にもなって何してんだこのガキは・・・。

被害者側も加害者側も不幸になる未来しか見えない。どのみち一般庶民にこんな金額払えるわけないし。自転車購入時の防犯登録なんて廃止して、強制保険に加入する制度にすればいいのに。

「薄暗い」ではなく「暗い」って時点で小学生が出歩くような時間ではないんだろうなぁと瞬時に判断できるので、親の注意は皆無(または無意味だった)と分かりますね。

じゃあ、小学生でも払える1000円の賠償額で寝たきりにされた貴方は満足なわけだw

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